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Yoshiaki Yagi Tax Accounting Office

八木義晶税理士事務所

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横浜市・戸塚区のバイリンガル税理士日記

税理士的にはやっぱり適度な売上と利益がいいと思う

皆さん、おはようございます!横浜・戸塚の税理士、八木です。うちの事務所の前にスーパーがあるのですが、近いので、よくそこへ買い物に行きます。

先日、そのスーパーの前で、以前、相続で関与したお客様に、たまたま、お会いしました。法人や個人事業主のお客様であれば、定期的にお会いする機会もあるのですが、相続の仕事は、通常、そのときだけの単発の仕事になりますので、久しぶりにお会いして近況などを少し話し込んでしまいました。

年に数回、相続の案件もやらせていただくのですが、考えてみたら特に相続は事務所の近くの方のご依頼が多いので、どこかで会っても不思議ではないですよね。

さて、本日はぶっちゃけ税理士が思う売上と利益について、、、

税理士という仕事をしていると、売上、利益、赤字といったところには敏感になります。普段の仕事でそういった数字を見ているからです。

仕事がら売上や利益が伸びているお客様には「順調ですね」なんていう言葉をかけてみたり、逆に赤字が継続するようなお客様には、ときには厳しいことを言わなければいけないこともあります。事業が継続できなくなってしまうと、結局、そのお客様が困るわけですから(お客様にはこっちの気持ちもわからないで、なんて思われることもあるかもしれませんが)。

人間って勝手なもので、ほとんどすべての人に共通すると思いますが、収入が増加するのって、すごくうれしいんですよね。ですが、払うものが多いのって、うれしくないと思います。自分もそうですから。

なので、収入(売上)や利益をあげようとすることは、もちろん重要なのですが、皆さん、よく考えてみてください。いまだかつて1人でやっている個人事業でも、何千人もいる大きな企業でも、売上や利益を永久に右肩上がりであげつづけた、っていう事業ってないんです

つまり限界があるということ。

事業は小規模でやっている場合でも、どんどん大きくしていくことを考えている場合でも、最終的には売上や利益がどこかで止まってしまう限界はくるのです。

もちろん生活ができるだけの売上や利益をあげる必要はあるのですが、売上や利益をあげることは、メリットもあれば、デメリットも同じくらいあります

そこで、売上と利益があがった場合のメリットとデメリットをそれぞれ4つほど簡単に紹介します。

【メリット】

➀手元資金が増える

通常、売上や利益が継続して、あがっている場合には手元資金が増えます。手元資金が増えるということは、余裕もできますし、健全であるといえます。

ただし、無計画な投資や無駄な経費の支払いをしていると、売上や利益が出ているにもかかわらず、手元にあまりお金がないということにもなりかねませんので注意しましょう。

イレギュラーなものとして、債務免除をおこなったというような場合、利益が増加するのに手元資金が増加していないということもありますが、こういったケースは一時的なものです。

②対外的な信用力を得られる

銀行や一般の消費者などから対外的な信用を受けられやすいです。傾向として、うまくやっている人には、周囲に人が集まりやすい(集まってほしくない人も含めて)ですが、赤字でうまくいってない人には、人は寄りついてこないのではないでしょうか。

類は友を呼ぶともいいますし。ですが、うまくいってない人にも、それをターゲットにした人は寄りついてくる可能性もありますので気を付けましょう。

③いろいろなものにお金をかけられる

手元資金に関係するところになりますが、節税や投資、経費など、いろいろと試すことができるというのもメリットだと思います。ただし、計画的にやらないと将来、尾を引くこともありますので、何に使うかよく吟味する必要があります。わからないときは専門家に相談するのもいいでしょう。

④配当がもらえる

上場会社などであれば、一般的だと思いますが、利益が出れば配当をもらえる可能性もあります。

【デメリット】

➀経費の増加

売上や利益が増加する場合、通常、経費も増加すると思います。仕入のある商売であれば、当然、原価は増えますし、法定福利費を含めて人件費、消耗品その他の費用も増加します。

②税金や社会保険の増加

売上や利益が増加すると、税金や社会保険も増加することになります。

税金は、法人税、所得税、住民税、事業税、消費税、事業所税など

社会保険は、国民年金、国民健康保険など

上記のうち、事業所税と国民年金以外は、売上や利益が増加すると確実に支払額が増えます。また、法人税、所得税、住民税については、支払った税金を経費にすることができません(利益からの支払いとされるため)。

税金や社会保険も、1つ1つがたいした金額でなくても、全部含めた年間の税金や社会保険の合計額は、意外とバカになりません

③時間がなくなる(仕事量の増加)

売上や利益が増加すると時間もなくなりますし、それを補てんするために人件費などの経費を増加させるという原因になってくるわけですが、時間がなくなるという状況はメンタルの余裕もなくなる要因になりますし、仕事以外の時間を削る原因にもなりますので、ストレスがたまります

④翌年も同程度以上の売上や利益を確保するというプレッシャー

売上や利益が増加するということは、翌年も同じ程度以上の売上や利益を確保しないと払うもの(経費、税金、社会保険)が増加するため、売上や利益の下がり方によっては、資金繰りが悪化する可能性があります。

売上や利益が増加すると、手元の資金は増加しているのですが、翌年は間違いなく経費、税金、社会保険などの支払も思った以上に増加しますので、覚悟しておきましょう。

こんなところでしょうか。

何が言いたいのかと申し上げますと、なかには何億円も収入があったり、一生遊んで暮らせるほどの貯金があって、お金の支払いなんて屁とも思わないという人もいるとは思いますが、それ以外の普通の人は、あまり税金や社会保険をたくさん払いたいなんて人いないのではないでしょうか。

ま~、税金や社会保険を多くの人が払いたくないというのは、もっともではありますが、そんな人ばかりでは国や地方がなりたたなくなってしまうので、しょうがありません。ただ、これは日本政府の政策にも問題があります。

・税金を無駄に使っている。

・年金は上がり続けても、払った金額ほどの年金を受給できない

・病院にほとんど行かないのに、だてに健康保険が高い など

不満や不信感をもっている人も少なくありません

いかがですが・・・・・? 

考え方によっては、働けない人や貧しい人の方がトクと思ってしまう人もいるかもしれません。

税金や社会保険を支払ってしまえば、手元資金は自由に使えるお金ですし、普通に生活できるくらいの売上と利益を確保できて、できるだけ目いっぱいの節税をすれば、適度な売上と適度な利益があればいいのではないでしょうか。

売上や利益をどんどんあげている人は、勝ち組というふうに思われがちですが、個人的には、デメリットの方もメリットに負けないくらい気になるので、すごいとも、羨ましいとも思いません。

税理士も個人事業主が多いですし、不安定と言えば不安定ですから、仕事にガツガツしている人も多いような気がしますが、短いようで長い人生、事業を長く継続していくうえでも、売上や利益をどんどんあげることを考えていると疲れてしまうような気がします。

あっ、だからといって、まだ、普通に生活ができるほどの売上や利益に達していない方で、配偶者や両親に生活を依存できない方は、貧欲にどんどん売上と利益をあげてくださいね(笑)。

長文ですが、今日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。